最近、BTSと言う韓国のグループが日本で炎上しているようです。
この件について、彼らの政治的意図については興味がないが(韓国では反日しないと活動できないので、ほっとけと思っている)、この微妙な時期にタイミングよく情報が出てきたので、その背景が気になったのでちょっと調べてみました。
………3時間後。(暇人だな…)
う~ん。 これ、表面的には反日の問題のように見えますが、根底にあるのはマネジメンとかカスタマーサービスの問題ですね。
政治的な話は感情論になる上に、他でさんざん議論されているので、マネジメントや成長曲線に絡む話を書いていきたいと思います。
Twitterで #原爆Tシャツ をさかのぼると10月3日ごろからちょろちょろ出始めて、15日あたりから加速している感じですね。
その頃に韓国の掲示板サイトで、日本の掲示板サイトで議論が巻き起こっていると紹介されたと、まとめサイトが取り上げ始めているよう。
で更に調べてみたら、2chに経緯が書いてありました。
例のTシャツを着ていたのを韓国内で絶賛され、それについて韓国語のわかる日本のアーミー(BTSのファンのこと)が問題提起でTwitter上で炎上。
それが2chやまとめサイトに拡散。
で、その騒ぎを週刊誌がかぎつけ大騒ぎに…。 ということだそうです。
…というわけで、発端はファンで韓国ウォッチャー達(ネトウヨもいるが微妙に違う?)が取り上げ、最終的に週刊誌が取り上げたことで加速という流れですね。
もう少し詳しく調べてみるためTwitterで #btsの日本活動停止を求めます #outBTS のハッシュタグを検索してみると、まず#outBTSの方で不満がくすぶり始めて、#btsの日本活動停止の方が活性化し始めています。
googleでの検索でも、彼らの日本ファンに対する対応に対して、ファンを辞めようか迷っているというようなブログもいくつかヒットします。
つまり、ファンに対するフォローアップが充分にできていなかったため、ファンに不満が積み重なっていることを捉えることが出来ずに、外部に延焼してしまったと言うところですね。
いつも説明している成長曲線に当てはめると、成長期の前半から後半に移る辺りでよく起きる現象ですね。
原理を書くと、成長期に入りファンが急激に増え始めると、忙しくなってくるのでファンのフォローアップまで手が回らなくなります。(急にサポート要員は増やせないため)
そうなると、これまでのファンはフォローアップが手薄になったことで、アーティストと距離が出来たことに不安や不満を持つファンが出てきて、不満が蓄積していきます。
これは人間の本能で、これまでコミュニケーションしていたものがなくなってくると、不安になってくるのです。
そうすると、次に一部がその不満を爆発させ表明し始めるので、他のファンの中にはそれが組織(ファンクラブ)を破壊する脅威と映るので、そのファンを黙らせるか排除しようとします。
次に起きるのが、ファンの流出と新規ファンの減少で、前者は特に創業期からのコアなファンや、アーティストに依存していないファンでダメなものはダメと言うので、アーティストに妄信しているファンから嫌がられ、アーティストも煙たがるので去っていきます。
後者の新規ファンの減少は、逆に妄信しているファンが新規ファンを威嚇して、追い出してしまうということです。 そうすると、アーティストを自分たちだけで独占できるので。
例を出すと、会社内でのセクハラやパワハラ。 会社に依存する度合いが高いほど、自分たちの取り分が少なくなると感じると、新入社員や部下を追い出そうと嫌がらせをするわけです。
この現象が起きると、組織が硬直化してくるため気が付くとアーティストもファンも成長しなくなり、徐々に衰退していきます。
ええっ、今の日本の多くの会社でも同じことが起きています。
それと、もう一点書いておくと、活動範囲が広がったことにより、新しい価値観との衝突が起きているのも無視できないでしょう。
今回の場合だと、韓国(と日本の一部の人)では通用した常識が、日本の多くの人には通じなかったということです。
これも、成長期の後半に起きるイベントで、自分たちのスタンスを振り返ると言う意味で、過去を掘り起こされるイベントが起きやすいです。
このように、表面的には日韓の対立のように見えますが、実はBTSというグループが曲がり角に来ているシグナルと言う面もある騒動なわけです。
もっとも、この成長の後半に移るプロセスは神田昌典氏に言わせれば、いわば夏から秋に移行する過程と同じなので、見極めや判断が難しいそうです。
特に、この時期になるとこれまで抑え込んでいた問題が噴出し始めるので、減速を余儀なくされるのですが、それを無視して更に成長を目指そうとすると、更に問題が大きくなり最後には組織が崩壊することもあります。(同じような問題を何度も繰り返すと言うパターンもあります)
この時に重要なのは、起きた問題から何かを学ぶこと、これまでの自分たちのスタンスを見つめなおし、何を捨てて何を残すかをゆっくり考えることです。
いかがだったでしょうか?
この辺りは、コミュニティーを作る上で必ず直面する問題なので、参考にしていただければ幸いです。